ほとんどの方が耳にしたことのある「アールグレイ」。
日本でも大人気のアールグレイは、ペットボトルやティーバッグなどの商品名でも広く使われ、目にする機会が多いです。
ですが、アールグレイは、とあるフレーバーティーの総称だと知っていますか?
ダージリンやアッサムなどと同様に、茶葉の種類だと勘違いされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は聞き馴染みはあるけれど、意外と知られていないアールグレイの歴史や美味しい飲み方についてご紹介します。
ポイント
アールグレイは「グレイ伯爵」という意味。
19世紀にグレイ伯爵が中国帰りの使節団から送られた紅茶を気に入り、香りを再現しようとしたことから生まれたのがアールグレイなんだとか。
流し読みされる方は、最初のまとめだけを読めばざっくりと理解頂けると思います。
この記事のまとめ
- 香料などでベルガモットの香りをつけた紅茶をアールグレイと呼ぶ。
- アールグレイにはホルモンバランスを整える効果やリラックス効果がある。
- 原料となる紅茶はキーモンが多いけれども、近年では様々な紅茶が使われつつある。
- アイスティーやミルクティーにすると美味しい。
Page Contents
アールグレイの特徴
アールグレイは茶葉の名称ではなく、ベルガモットの香りをつけたフレーバーティーのこと。
フレーバーティーは、香りを吸収しやすい特性を活かし、茶葉に香りづけをした紅茶です。
フルーツや花びらを加えて商品化することもあります。
例えば、リンゴの香りをつけたアップルティーはティーバッグなどでも良く見かけます。
世界中に数多くのフレーバーティーはありますが、アールグレイは、世界で最も有名なフレーバーティーと言えます。
アールグレイの茶葉
アールグレイのベースとなる茶葉は、伝統的にキーモンが多いです。
アールグレイが誕生した19世紀頃のイギリスでは、中国から流通した紅茶が中心だったこともあり、中国の紅茶、特にキーモンが採用されていました。
最近では、各メーカーがオリジナルの美味しいアールグレイを作ろうとアイデアを出し合っています。
セイロンティーや、ダージリンなど様々な茶葉が使用され、フルーツや花びらのチップなどでも味わいが大きくことなります。
ポイント
リーフタイプのアールグレイは、茶葉に含まれるチップが違うので、茶葉を見比べるだけでも楽しめますよ。
私のイチオシは、ブルーの輝きを放つコーンフラワーが含まれるアールグレイです。
ベルガモット
香りづけに使われるベルガモットとは、ミカン科の柑橘類。
イタリアやアフリカのコートジボワールで生産されます。
苦みの強い果実のため、食用には適しませんが、香料として広く使用されます。
馴染みのあるものでは、シトラス系の香水など。
アールグレイでは、ベルガモット精油を茶葉に直接吹きかける方法や、粒状にして添加する方法などで使用されます。
アールグレイと言っても商品により、香りの強さが異なるのは、この製法による違いです。
ベルガモットには5つの系統の香りがありますので、それぞれ香りの特徴も異なります。
ポイント
ストレートでアールグレイを味わうと人工的な香りが苦手という方もいます。その場合には、香りの優しいアールグレイを選ぶのがおすすめ!
アールグレイの歴史
アールグレイの由来は、1830年代にイギリス首相を務めたチャールズ・グレイ伯爵。
英語で、アールは伯爵、グレイは姓を表します。
グレイ伯爵が中国から贈与された紅茶を大変気に入り、同様の紅茶をイギリス国内で作ろうとメーカー(当時は茶商と言います)へ依頼したことが始まりです。
当時は龍眼の木材で焙煎された紅茶だったようですが、1830年頃のイギリスには龍眼がありませんでした。
そのため、ベルガモットを利用して似た香りを生み出しました。
その紅茶がアールグレイとして販売されると、たちまち人気商品となります。
アールグレイ=ベルガモットの香りというイメージが一般にひろまり、他のメーカーもアールグレイと呼称しました。
ポイント
グレイ伯爵が依頼した茶商がどこかということは正確にはわかっていませんが、有名なトワイニング社が第5代グレイ伯爵により元祖として認められていることから、アールグレイの元祖ということになっています。
アールグレイの味わい
商品によって味わいや香りが違うのがアールグレイの面白い特徴。先に説明したとおり、香りのつけ方やベースとなる茶葉により多種多様なアールグレイが存在します。
最近では、メーカーがオリジナリティを存分に発揮したアールグレイも多く、飲み比べが一番楽しい紅茶ではないでしょうか。
自分のお気に入りのアールグレイを是非、探してみてください。アールグレイの選び方のポイントは2つです。
香料
使用している香料により、香りに大きく違いがでます。天然香料を使用しているアールグレイは、人工香料に比べ、すっきりとした後味で、茶葉本来の風味を残しています。
アールグレイの人工的な香りが嫌いという方の多くは、人工香料の商品を飲み苦手意識がついているケースです。(勿論、ベルガモットの香りそのものが苦手という方もいらっしゃいます。)
茶葉
どのような風味を求めるかでベースとなる茶葉も変わります。よく使われるキーモンなら、スモーキーで深い味わいに。
ダージリンならば、コクがあり、味わいをしっかりと主張する紅茶になります。
最近流行りのセイロンティー、例えばディンブラなどでは、癖のないすっきりとした後味になりますね。
美味しい飲み方
アイスティー
柑橘系の爽やかな香りのアールグレイはアイスティーにぴったりです。
カフェなどのアイスティーにアールグレイが多いのは、爽やかな香りと冷たいアイスティーの相性の良さを物語っていますね。
個人的におすすめは、ディンブラやキャンディなどのセイロンティーベースのアールグレイです。
香りの強いティーバッグなどは水出し式だと程よい風味になりますよ!
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ミルクティー
ベルガモットの香りは、ミルクとの相性が良いのでミルクティーもおすすめ。
ルフナベースなどの茶葉のコクや味わいがしっかりとしたアールグレイを選び、たっぷりとミルクを入れて味わいましょう。
香りは残しつつ、しっかりとした味わいをミルクでまろやかにして楽しむイメージのミルクティーです。
抽出時間を20秒程度長めにすると、よりコクが抽出ます。
おすすめのアールグレイ
私が飲んだことのあるアールグレイの中からおすすめをご紹介します。
是非お好みのアールグレイを見つける参考にしてみてください!
自分のお気に入りのアールグレイを見つけよう
今回は、日本でも大人気のアールグレイについてご紹介しました。
アールグレイは商品により本当に様々な味わいを持った紅茶です。是非、自分のお気に入りのアールグレイを見つけてみてください!