日本ではほとんど聞き馴染みのない紅茶でも、世界で人気の紅茶は沢山あります。
今回ご紹介する「テライ」も、海外人気の高いインド紅茶のひとつ。
ポイント
ドイツ・東欧で人気の紅茶。
日本では紅茶好き以外にはあまり知られていませんが、魅力溢れる紅茶です。
今回は、インド紅茶テライの魅力について、美味しい飲み方なども含め、ご紹介します。
時間がない方は、まとめでざっくり理解しちゃいましょう!
この記事のまとめ
- ドイツや東欧で人気
- 多くは国内のブレンド用に使用される
- ダージリンやドアーズに近い産地だが、味わいは異なる
- 優しい香りとマイルドなコク、渋みが特徴
Page Contents
インド紅茶テライの特徴
「テライ」とはヒンディー語で「丘陵地帯」を意味します。
北東インドの玄関であるバッグドグラ空港とダージリン地方の間にある広大な草原地帯のことを指す言葉でもあります。
国内でのブレンドが主で、一部は、ドイツや東欧に輸出されています。
残念ながら、日本にはほとんど流通していません。
テライの立地
インドの北東部、西ベンガル州ヒマラヤ山脈の南側にある、海抜30m~300mの丘陵地帯平野部が産地です。
同丘陵地帯をテライ地方とも呼び、テライ地方にある茶園で作られる紅茶をテライ紅茶と呼びます。
北にはダージリン地方、川を挟んだ東にはドアーズ地方があります。
立地上はダージリンやドアーズに近いですが、紅茶としての風味は異なる面白い紅茶です。
年間の平均気温は14℃~26℃。
一方で、夏場には35℃を超えることもあり、多湿地域です。
モンスーンの時期には、川が氾濫することもあり、ヒマラヤの土砂がテライ地方にもたらされます。
そのため、土壌は多くの砂礫で占めらています。
テライの茶園
テライ地方には40~60の茶園が存在します。
栽培面積は1万ha、年間生産量は約1万3千トンです。
ダージリンなどと同じく、冬の時期は休眠しております。
テライ地方で栽培される紅茶は主にアッサム種となっています。
さらに、ほとんどの茶園ではCTC製法が採用されています。
ポイント
CTC製法とは
Crush(潰す)Tear(引き裂く)Carl(丸める)
という比較的新しい紅茶の製茶法
CTC製法を使うことで、抽出時間が短くなり、濃い味の紅茶になります。
機械を使用することで、安価なコストと生産性の向上につながりました。
テライの風味と水色、クオリティーシーズン
テアイの風味と水色
テライはマイルドなコクと、優しい味わいが特徴。
口当たりはよく、ほのかな渋みを感じます。
ドアーズのようなアッサム紅茶の強さは感じません。
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ダージリンほど強い香りではなく、優しい香りを纏う紅茶です。
アッサムやドアーズを軽めにし、渋みとコクがまろやかになった紅茶といった印象です。
テライの水色
テライの水色は濃い赤色。
落ち着いた色合いが鮮やかで美しいです。
ポイント
優しい味わいとは裏腹に、濃い水色を持つためミルクティーでも美しい水色を楽しめます。
クオリティーシーズン
収穫時期は3月~11月。
クオリティーシーズンは春(ファーストフラッシュ)と秋(オータムナル)です。
ファーストフラッシュはダージリンに近い華やかな香りになります。
美味しい飲み方
ストレート
まろやかなコクと程よい渋みを楽しむならストレートがおすすめ。
さまざまなブレンドに使用されるため、自分でアールグレイなどとブレンドしても美味しいです。
ビスケットなどのお菓子とともに頂くとより美味しく味わえます。
ミルクティー
美しい水色をミルクティーで楽しむのもアリです。
少々多めに抽出して、程よいコクと渋みを感じながら楽しみましょう。
飲む機会があれば幸運な紅茶
今回は、ドイツや東欧で人気のインド紅茶テライについてご紹介しました。
残念ながら日本ではあまり飲む機会がありませんが、味わう機会がある方は是非味を楽しんでみてください。
もしよければ感想などお教え頂けると嬉しいです。