皆さんはインド紅茶といえばどのような茶葉を想像しますか。
多くの方がダージリンやアッサムを思い浮かべると思いますが、それらに並ぶインドの銘柄として人気なのがニルギリです。
ダージリンやアッサムに比べ知名度こそ低いですが、紅茶のブルーマウンテンとも呼ばれ、その格式高い香りから「香りの紅茶」と親しまれています。
今回はニルギリの魅力についてわかりやすくご紹介します。
流し読みされる方は、最初のまとめだけを読めばざっくりと理解頂けると思います。
この記事のまとめ
- ダージリンやアッサムに並ぶインドの銘紅茶
- 格式高い香りから香りの紅茶と呼ばれる。
- 標高の高い地域で生産される。最も高い茶園は2000mを超える。
- 1月~2月にピークを迎える茶葉をウィンターティーと呼ぶ。
- 癖がなくすっきりとした味わいはストレートは勿論、ハーブやレモン、フルーツとの相性も抜群。
Page Contents
ニルギリの特徴
南インドにあるニルギリ丘で栽培される紅茶をニルギリと呼び、インドを代表する紅茶の一つです。
ニルギリは紅茶のブルーマウンテンとも呼ばれます。これは、ニルギリが現地の言葉で「青い山」を意味する為です。
山々の葉が風に揺られると青く際立って光るのでそう呼ばれるようになったのだとか。
年間降水量も十分にあり、年間を通して温暖な気候により安定して紅茶が生産されています。
特に標高が高い場所で生産されているのがニルギリの特徴で、多くの茶園が標高1000m以上、最も高いところでは2000mを超える場所にも茶園が。
ポイント
ニルギリでは手摘みで茶葉を収穫しています。標高の高い環境にあって、生産者様の丁寧な仕事ぶりにより世界中で愛される紅茶になっているのですね!
同じニルギリの茶園であっても標高差が大きい為、味わいが茶園毎に異なるのもニルギリの魅力の一つです。
実際に飲み比べてみると違いが結構判りますよ!
元々はニルギリは避暑地として開拓されたのが始まりでした。
当時インドを支配していたイギリス兵がインドの暑さから逃れるため、避暑地に開発したそうです。
1950年代にインドで紅茶の生産がブームになると、ニルギリも大規模な紅茶生産地に転換。
ニルギリの歴史がスタートします。
ニルギリの風味と水色、クオリティーシーズン
ニルギリの風味と水色は
インド南端にあるニルギリはスリランカに近いこともあり、スリランカ紅茶に似た味わいとよく表現されます。
癖が少なく、渋みが控えめなすっきりとした味わいで飲みやすい点は、確かにスリランカ紅茶の特徴とも似ていますね。
紅茶らしい果実のような格式高い香りは香りの紅茶と呼ばれるほど。
ストレートは勿論、様々なブレンドティーとして使用されています。
ニルギリは知らなかったけれど、実は普段飲んでいた紅茶にブレンドされていた!なんてことも。
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インド紅茶で人気なダージリンやアッサムに比べ、個性が強すぎない優等生というイメージです。
普段使いにも重宝され、安定した生産から値段がお手軽なことも人気の理由となっています。
生産される環境や気候が近いスリランカ紅茶ですが、実際に飲み比べてみると大きく違うのが酸味です。
ニルギリは酸味をあまり感じさせないため、スリランカ紅茶の酸味が苦手という方には特におすすめです!
ポイント
ちょっぴり困ったことはニルギリだけの紅茶を手に入れようとすると、専門店に行く必要があること。
お近くのスーパーなどには殆どおいていないため、LUPICIAや町の専門店などで探してみてください!
クオリティーシーズン
年間を通して栽培されるニルギリですが、そのうち半分以上を4月~5月、9月~12月に生産された茶葉を使い、紅茶を生産しています。
またクオリティーピークも面白い特徴を持っています。ニルギリは東部と西部によりクオリティーピークが違います。
東部は8月~9月に高品質の茶葉が生産されるため、夏場をクオリティーピークとしています。
最も注目されるのは、西部のクオリティーピークです。
西部は東部と反対に、1月~2月の冬場がクオリティーピークです。
この時期、季節風による冷たく乾いた風を受けて、茶葉がゆっくりと成長します。風味をぎゅっと凝縮した茶葉は爽やかな香りと甘い風味を持った紅茶になり、「ウィンターティー」と呼ばれます。
ウィンターティー、別名「ウィンターフラッシュ」とも呼ばれ、最高級のニルギリを生産しており、その風味はダージリンファーストフラッシュに近いもの。
ポイント
ニルギリ好きな方は勿論ですが、ダージリンファーストフラッシュが好きな方も、冬場に似た味わいの紅茶が味わえるのは嬉しいですよね。
爽やかな味わいと甘みのある香りが好きな方、ダージリンファーストフラッシュが好きな方には是非、ウィンターフラッシュも試して頂きたい!
近年、ウィンターフラッシュが注目され、多くのメーカーがスペシャルティーを出しています。
特にLUPICIAのスペシャルティーは私も毎年楽しみにしてしまうほどの出来。皆さんも是非味わってみてくださいね!
美味しい飲み方
レモン&フルーツ
様々なブレンドのベースとしておすすめなニルギリですが、レモンティーにも勿論最適です。
薄くスライスしたレモンを入れ、数回かき混ぜて取り出せば立派なレモンティーの完成
。甘めがお好みであれば更に砂糖やハチミツを加えてもGOOD!
また、フルーツとも相性抜群で、イチゴやリンゴなど季節のフルーツを入れてみるのも美味しいですよ!
適当なサイズにスライスした季節のフルーツを温かいニルギリに入れて数回かき混ぜたら、オリジナルのフルーツティーの完成です!
ポイント
レモンなどの酸味のあるフルーツを入れる場合には、長時間浸さないのが美味しく作るコツです。
3~4回程度かき混ぜたら、必ずフルーツを出してあげましょう。長時間浸してしまうと苦みが出て、紅茶の味が壊れてしまいます。
ミルクティー
癖のないミルクティーを飲みたい場合には、ニルギリが良く合います。
ミルクティーは本来、個性の強い紅茶で作ることが多いですが、ニルギリの場合、ミルクの味わいが強い、爽やかな癖のないミルクティーになります。
味わいはどうしてもミルクに負けてしまうため、紅茶をしっかりと抽出してあげるのがポイントです!
ストレート&アイスティー
言うまでもないことですが、ストレートでも勿論美味しいです。
特にウィンターフラッシュは絶対にストレートで味わうのがおすすめ!
また苦みの少ないニルギリはアイスティーでも美味しくいただけます。
シンプルな水出し方式でもクリームダウンすることが少ないため、一度試してみてはいかがでしょうか。
近年注目を集めているニルギリ
今回はインド紅茶の一つニルギリについて解説致しました。
様々なブレンドとして使用されているニルギリですが、その味わいからニルギリ自体に注目され、スペシャルティーも多く出始めています。
興味をもっていただけた方は、是非一度お試しください。
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