【紅茶大国】最大生産国インドの紅茶事情とは【種類・特徴・歴史を解説】

2022年8月7日

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【紅茶大国】最大生産国インドの紅茶事情とは【種類・特徴・歴史を解説】

2022年8月7日

紅茶生産量1位のインドは、世界中で愛される様々な紅茶を生産する、正に紅茶大国

紅茶と言えば、インドが思い浮かぶ方も多いのではないですか。

ですが、インドの紅茶事情は意外と知られておりません

 

  • インド紅茶って何時から始まったの?
  • どんな種類があるの?
  • インドで一般的な紅茶の飲み方とは?

 

本記事では、インドに紅茶が伝わった歴史から、種類・特徴について、インドの紅茶事情を解説します。

インド紅茶に興味がある方、更に詳しくなりたい方、一緒に紅茶大国インドについて知っておきましょう。

 

時間がない方は、まとめでざっくり理解しちゃいましょう!

この記事のまとめ

  • インドは世界最大生産国で、消費国。
  • 紅茶の歴史は比較的新しい。
  • 北東部ではダージリンやアッサムなど。南部ではニルギリを生産している。
  • インドで紅茶は、チャイにして飲むのが一般的。

 

 

 

紅茶大国インドの始まり

紅茶大国インドで紅茶が栽培されたのは、いつ頃からかご存じですか?

中国のように古い歴史を持つと思われがちですが、実は19世紀と比較的近代になってから。

どのようにして、インドでは紅茶の栽培が始まり、紅茶大国へとなっていったのでしょうか。

 

イギリスと東インド会社

インドで紅茶が広まるきっかけは、1600年に行われた東インド会社設立です。

当時、イギリスはエリザベス女王勅命の元、アジア貿易を目的にインドへ東インド会社を設立しました。

インドはイギリスの支配下となり植民地化し、マドラスやベンガル、ボンベイなどに貿易の窓口が作られます。

 

1664年には、東インド会社がイギリス王へお茶を献上したことで、イギリス国内で紅茶が流行します。

なので、東インド会社は、中国からのお茶を独占的にイギリスへ供給していました。

 

 

アッサム種の発見

従来、茶の品種は中国種しかないと思われていました。

そのため、東インド会社もインドにて、中国種の栽培に取り組みましたが、気候などの違いから上手くいきません。

ですが、1823年にアッサム種が発見されたことで、インド紅茶の歴史が始まります。

 

アッサム種は1823年、イギリスの冒険家ロバート・ブルースによって発見されました。

北東部のアッサム州で発見され、以後、品種改良が行われていきます。

 

1838年には、ロンドンオークションに出品され、「高品質で優秀な茶葉」と評価されました。

アッサム種の栽培を広げたインドは、世界でも有数の紅茶生産国へのなります。

 

ポイント

アッサムは中国種に比べ、茶葉が大きいことも、高い生産量を生む理由です。

 

また、1841年、ダージリン地方で中国種の栽培が始まります。

世界3大紅茶ダージリンの始まりです。

寒暖差の大きいダージリン地方では、中国種の栽培が可能でした。

 

中国種とアッサム種を栽培することで、インドは世界最大の生産国へなっていきます。

 

チャイの誕生

インドで紅茶が生産されるにつれ、インド人の間でも、紅茶を飲む習慣が始まります。

ですが、元々、紅茶を生産しているのはイギリスへ輸出をするためです。

高品質な茶葉はすべてイギリスに輸出され、国内には低品質な細かい茶葉が残ります。

 

イギリスにとっても低品質な茶葉は、輸送コストに見合わない価値しかないため、インド国内で消費させなければなりません。

そこで低品質で細かい茶葉を美味しく飲む方法が編み出されます。

 

チャイは砂糖、ミルク、スパイスと茶葉をしっかりと煮出しして作ります。

元々、猛暑を生き抜くため、高い栄養源が必要なインドでは、スパイスを湯や乳で煎じて飲む習慣がありました。

チャイ誕生当初は、なかなか広まりませんでしたが、徐々に浸透していきました。

 

ポイント

チャイの起源説は諸説ありますが、概ね、低品質の茶葉を国内消費しようと考案されたものとしています。

 

現代では、インド人はチャイを愛飲しており、一仕事終えたらチャイの屋台にいくのが当たり前。

私も十年以上前にインドに旅行した際には、チャイの屋台の多さにお祭りかと勘違いしたほどです。

因みに、日本で飲むチャイに比べ、スパイスもミルクも多く、パンチのある味わいでした。

 

産地としての特色と紅茶の種類

インドの産地は大きく2つに分類されます。

 

  • 北東部・・・ダージリンやアッサム、ドアーズなどが人気。
  • 南部 ・・・ニルギリを生産。

 

北東部の紅茶であっても、それぞれのキャラクターが全く異なる点が、インド紅茶の魅力。

それぞれの紅茶を詳しくみていきます。

 

北東部

ダージリン

世界3大紅茶として名高く、その格式高い香りから『紅茶のシャンパン』と称されます。

産地であるダージリン地方では、大小90を超える茶園があり、市街はかつてイギリスの避暑地として開発されました。

 

日中は日がよく当たり、夜はグッと気温が低下のが、ダージリン地方の茶園の特徴。

寒暖差から発生する霧とヒマラヤからの冷たい風が、独特なダージリンの風味を生み出します。

 

華やかな香りと爽快な渋みは、世界中で愛飲されています。

シーズンによって味わいが大きく異なる特徴を持っており、特にセカンドフラッシュは高値で取引されています。

 

 

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アッサム

インド北東部に位置するアッサム州で栽培される紅茶がアッサム。

前述のとおり、インドを紅茶大国にした紅茶でもあり、世界中に輸出されている紅茶です。

インドで作られる紅茶の半分はアッサムと聞けば、どれほどアッサムが作られているか分かります。

 

アッサム州は世界最大の茶産地。

肥沃な土壌と世界有数の降雨量により、茶葉の栽培に最適の環境が生産を後押ししています。

 

甘い香りとコクのある味わいは、ミルクティーに向いている紅茶として大人気。

ですが、ダージリン同様、シーズンによって風味の異なる紅茶でもあります。

 

 

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ドアーズ

インドの北東、ヒマラヤの裾に位置するドアーズ地方で栽培されるドアーズ。

日本では聞き馴染みのない紅茶ですが、アッサムに次いで2番目に生産されている紅茶でもあります。

 

ポイント

残念ながら、ほとんどのドアーズは、インド国内のブレンドに使用されるため、日本に出回ることは稀。

 

濃い水色でありながら、味わいは控えめ。

まろやかなコクとあっさりした口当たりが特徴です。

控えめで癖のない味わいながら、優しいコクを持ち合わせているので、ブレンドに多く使われます。

 

 

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南部

ニルギリ

ニルギリとは「青い山」を意味するニルギリ地方で生産される紅茶。

紅茶のブルーマウンテンとも呼ばれ、親しまれています。

 

インド南部は地理的な面から、気候がスリランカに近く、セイロンティーに近い風味のものも。

紅茶らしい香りが好まれ、様々なブレンドに使用されることもあります。

 

渋みの少なく、マイルドな味わいです。爽やかな香りで飲みやすい紅茶。

また、セイロンティーに比べ、酸味をあまり感じさせない味わいです。

 

 

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歴史を知って更に美味しく

今回は、インド紅茶の歴史や、特徴についてご紹介しました。

紅茶大国でありながら、その歴史は意外に新しい理由がわかっていただけたのではないでしょうか。

 

インドでは世界中で愛される紅茶を生産しています。

私もアッサムが大好きで、沢山のアッサムを常備してしまう、悪い癖があります。

アッサムがインドに与えた影響を知れたことで、更にアッサムへ魅力を感じるようになりました。

 

是非、皆さんもインド紅茶の魅力を歴史から、感じて頂けたら幸いです。

 



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